• 近所のこと

秋が来たよ②

弊社工場の最寄り駅は、北総公団線という電車に沿っている。
もちろん千葉県の人からも「それ何?」と言われてしまうほど、知られていない路線だ。
従って、必然的に利用客も少ない。

平日の昼間、出かけようと、会社から駅までの道のりを全力で歩いた。
この時期にもかかわらず、暑い日が続いているので、スーツのジャケットを脱いで電車を待っていた。
その間、今日のプレゼンのイメージがまとまり、頭の中が一瞬空白になったとき、駅構内にスズムシの鳴く声が響き渡っていることに気が付いた。

虫の数は1~2匹程度だが、ほとんど人がいない、静まり返った駅構内には、確実に秋の訪れが響いていた。

しかし、秋の訪れは、文明の訪れにより、一気に掻き消されてしまう。
そして私は経済原理に従って、行動を再開する。

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