- ひとりごと
不覚
「新年の挨拶は酒の席で」
お付き合いの長いお客さんに、そうお声掛けしたのは私。
お客さんの事務所で待ち合わせ、打ち合わせもそこそこにして6人で酒席に移動した。
一軒目⇒洋食屋・・・カキフライを食べながら飲み放題
二軒目⇒天ぷら屋・・・かき揚げの前に焼酎一升瓶が出てきた
三軒目⇒ ? ・・・イイ大人がステージで歌っている
いつの間にかタクシーに押し込められた・・・。
・・・次の記憶は、つんざく目覚まし時計の音。
通勤途中に財布を確認すると、しっかり福沢先生が数枚。
『一軒も払ってない!!!』
『不覚ナルヤ・・・』
日付が変わったタクシーの領収書だけが、空しく福沢先生の顔を覆っていた。
次は必ず私が!