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思い出に変わる
前歴の無い加工に、入社2年目の担当者が携わることになった。
寸法が出ない。
20年以上経験のある先輩も、多少のアドバイスはできるが、答えは持っていない。
切削条件や加工順序を入れ替えるために、一から全部プログラムを作りかえたり・・・
粗挽きと仕上げの関係を検証するために、何度もバイトを交換しては、また切削条件変更のため、プログラムを書き直したり・・・。
苦しい時間が過ぎて行く。
それでも何とか終わらせることができた。
勿論納期通りに。
苦しい環境を乗り越えた時の成功体験は、一生身体に刷り込まれる。
それが20代なら、より鮮明に体に残る。
そしてその経験は、間違いなく人間を成長させるものだ。
40代も半ばを過ぎて思うに、結局20代の時に経験した苦しみや、その時の感性が、今でも仕事感の軸になっていることに気づく。
「若い時の苦労は買ってでもしろ!」なんて・・・あーそんなジジィみたいなこと言ってしまったが、事実、心からそう思う。
だったら中年の私たちへの課題は「信じて、任せて、やらせてみる」ことだな。
あと「誉める」ね。
乗り越えたこと、いつか必ずいい思い出になるよ。
次の課題に向かって、またスタートだ。