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旋盤の可能性!?

NC旋盤は最低何回転で回せるのか?

ふと、そんなことが気になった。

スタッフKATOです。

こんにちは!

 

NC旋盤で行う通常業務においては100rpm~3000rpmが良く使う回転数です。

それより低い回転数は大径の難削材を切削する時などに使うことがあります。

例えば、φ250の64チタンを周速50m/minで外径切削する場合で回転数約64rpm。

8インチのチャックが装備されたNC旋盤でφ250以上のワークを切削する事は稀ですから、

50rpmより遅い回転数を加工で使用する事はほぼ無いという事です。

普段使うことが無い為、最低何回転で回せるのか知りませんでした。

そこで確かめてみました。

5rpmで回転しています。

これはイケる!

実はとある目的の為、10rpm前後の回転数で回せるか知りたかったのです。

その目的とは・・・

 

はい。これです!

ロッドのエポキシコーティング。

ロッドビルディングでブランクスにガイドを固定する時などに行う作業。

ガイドの足にスレッドと呼ばれる糸を巻き、低粘度のエポキシを染み込ませて硬化させ固定します。

この時問題となるのが、硬化中に低粘度のエポキシが流れてしまう事。

均一な厚みにならなかったり、ダレが出来てしまったりして見栄えを損ないます。

そこで登場するのがロッドドライヤーというアイテム。

ロッドを回転させながらエポキシを硬化させることで、偏って硬化するのを防ぐ道具なのです。

ロッドの自作をするならなくてはならない道具。

専用品も売っていますが、低速のシンクロナスモーターを使い自作する人も多いようです。

 

今回私はそれをNC旋盤で代用します。

加工予定のない機械を使い、ロッドを固定する準備。

まずパワーチャックはクランプ力が強するので、4インチのスクロールチャックを装着。

旋削ではなくロッドが回転すればいいだけなので、ハンドでやさしく固定する計画。

どうやらクランプも回転も問題ないようです。

 

早速コーティングするロッドを準備。

ブランクスにガイドを仮止めし、スレッド巻きまで終わった状態。

ロッドをチャックに固定し回転させつつ、エポキシを塗っていきます。

黒いスレッド部分にエポキシを染み込ませていきます。

あとはエポキシが硬化するまで低速で回転。

完成しました!

エポキシコートは計2回塗り重ねました。

気泡もなく美しい光沢。

良く見ると粗も見えますが、初めてなのでこんなものかと。

NC旋盤なので回転数の変更・微調整、正転・逆転も思いのまま!

そういう点では作業性は良好だったような。

 

NC旋盤を旋削ではなく「回す」ためだけに使うのは初めての経験です~

それでは!

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