- 加工技術
Ring !
11月も今日で最後。
朝晩の冷え込みも厳しくなり、冬の到来を感じさせます。
週末所用があり鎌倉に行きました。
長谷寺の境内も木々が美しく色づいていました。
秋はいいですね。
スタッフKATOです。こんにちは!
今回は予告の通りリング制作です。
前回のブログで試したい事があるという話をしました。
その試したい事というのは、ずばり「ロウ付け」です!
ロウ付けとは…
ロウ付けは2つの金属の間に融点が母材より低い「ロウ」を溶かして流し込み接合する技術。
金属を接合する方法としては「溶接」「ロウ付け」「ハンダ付け」が知られています。
接合後の強度的には「溶接」>「ロウ付け」>「ハンダ付け」となり、
作業の難易度的には「溶接」<「ロウ付け」<「ハンダ付け」の順に簡単になります。
つまりロウ付けは比較的作業が簡単で、かつ強度が確保できる接合方法という事です。
今回は指輪のリングと石留をそれぞれ別に削り出しで製作し接合する計画。
リングの素材は銀色に輝くラウンドブリリアントカットとの対比を考慮し、金色の真鍮とします。
真鍮同士の接合なのでハンダ付けでも可能でしょう。
しかし強度的に少し不安なのと、純粋に「ロウ付けしてみたい」という願望からロウ付けに決定!
まずはリングと石留パーツをそれぞれ旋盤とマシニングセンタを使い削り出していきます。
●リング製作
リングは一般的な9号サイズで製作します。
よって内径はφ15.7、リングの線径は2㎜としたので外径はφ19.7となります。
デザイン的にはシンプルな丸いリングとしました。
φ20の真鍮丸棒を使い旋盤で削っていきます。
外径切削
内径切削
溝入れで突っ切り
リング部はサクッと完成
●石留製作
今回の石留はダイヤモンドを固定するのによく見られる6爪の石留を作ります。
まずは旋盤を用い盃状に削り出します。
これをマシニングセンタにセットし横から爪を削り出します。
6面同様に。
こうして6爪が削り出せました。
最後に旋盤で母材から切り落として完成。
それではいよいよメインイベント!
この2つのパーツをロウ付けしていきます!
しかし、キリがいいので今回はここまで。
ロウ付けの模様は次回のブログで。
それでは!