- 加工技術
アルマイト実験1 ~準備編~
楽しそうな事はなんでも自分でやってみないと気が済まない、スタッフブログ担当KATOです。
こんにちは!
今日のお題はタイトルどおり「アルマイト」です。
アルマイトとはアルミニウムの表面に陽極酸化皮膜を作る処理のこと。
アルミニウムの耐食性・耐摩耗性の向上、および皮膜に染色する事で装飾性を付加する目的で行われます。
弊社でも多数のアルミ部品を取り扱っています。
こうした部品には表面処理としてアルマイト処理の指示がされているものがあります。
その場合、弊社では専門の業者にアルマイトを依頼しています。
しかし、社内で作成した加工用の冶具やイベントに出品するような創作物くらいなら、自分たちでアルマイト処理できたらなぁと思うわけです。
WEBなどで検索すると、家庭でもできるアルマイトキットなるものがヒットします。
前から気になっていたのですが、百聞は一見にしかず、とにかくやってみることに!
結論から先に言うと、意外と綺麗にアルマイト処理する事が出来ました~
こんな感じ。
右が処理前で左がアルマイト処理後のパーツ。黒い染料で着色。
今回実施したアルマイト実験の模様を何回かに分けて紹介します!
まずは準備編。
アルマイト処理の手順はおおまかに以下の通り。
① パーツの脱脂・洗浄
② 電解処理
③ 染色処理
④ 封孔処理
これらの処理を実施する前に必要なものを準備します。
よく洗浄・脱脂したパーツにアルミ線を接続し通電の為の接点を取ります。
次に電解処理に必要な電解液。
染料を精製水で溶かした染色液。今回は赤と黒の2色準備。
封孔処理の為の封孔液。酢酸ニッケルと精製水を混合したものです。
そしてパーツに12Vの電気を流す為の電源。
これ以外に電解処理中に液温が上昇しない為の保冷材、染色処理中に液温を50度に保つ為の保温槽、封孔処理で煮沸する為のコンロなどが必要になります。
準備が出来たら、アルマイト実験開始!
つづく