- 加工技術
Brilliant cut !
今週に入り気温の低い日が続いています。
通勤時に見る朝焼けも冬の様相。
まもなく紅葉の美しい季節がやってきますね。
好きな季節の訪れにワクワクするスタッフKATOです。
こんにちは。
ブリリアント(Brilliant cut)を知っていますか?
ダイヤモンドなどの研磨方式の総称。
上の画像のようなラウンドブリリアントカットは特に有名ですね。
今回は金属でラウンドブリリアントカットを作る方法を紹介します。
実は10年ほど前にも削り出しラウンドブリリアントカットを製作したことがあります。
まだ木山製作所に5軸加工機が無かった頃、その当時導入したNC円テーブルを使って加工しました。
角度を自由に変えられるNC円テーブルの機能を試すサンプルでした。
今回はもっと小さなもの作って欲しいとの要望があり、5軸加工機で小さなサイズにチャレンジしました。
まず加工工程を検討します。
① NC旋盤によるブランクの作成
② 5軸マシニングセンタによるクラウン部の32面を加工
③ NC旋盤でパビリオン部の荒加工と突っ切り
④ 5軸マシニングセンタによるパビリオン部の24面を加工
⑤ NC旋盤によりクラウン部に残ったクランプ用突起の除去
このような加工手順で加工します。
製作するラウンドブリリアントカットの径は10mmとしました。
素材はSUS304です。
実際加工した際の画像をご覧ください。
まずはブランクの作成。
5軸マシニングセンタによるクラウン部の32面加工。
左がブランク、右がクラウン部を加工したもの。
NC旋盤によるパビリオン部の荒加工と突っ切り。
5軸マシニングセンタによるパビリオン部の24面加工。
加工の際はクラウン部に突き出したφ4の円柱をドリルのホルダーでクランプします。
最後にNC旋盤でクランプ用のφ4の突起を切り落とします。
こうして完成したラウンドブリリアントカット。
SUS304の銀色の金属光沢がブリリアントカットで細かく反射し綺麗です。
約10年前製作したものと並べるとこんな感じ。
以前製作したものは直径40mm。
今回のモノは10mmなのでかなり小さくなりました。
オブジェとしてはこのままでも良いのですが、ブリリアントカットと言ったらやっぱ指輪でしょ!
ってことで今回削り出したラウンドブリリアントカットにぴったり合う指輪を作って組み合わせたいと思います。
実は指輪製作の際に一つ試したいことがあるのです!
その模様は次回のブログで。
つづく